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ベイビーレイズJAPAN『THE BRJ』

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「大人になりたくないよ」とあがいてみたところで、そりゃいつかは大人になる訳だけだけど、本当に本物の大人になってしまうほんの少し前のその季節をどう過ごすかというのは案外大切なことなのかもしれない。


ベイビーレイズJAPANは特異なアイドルだ。いや、正確にいうと特異なアイドルになってしまったというのが正しい。ぼこぼこと穴だらけになってしまったアイドルシーンの中で、ただそこに立ち続けることが美しい。何も分からないまま歌い始めた少女たちは、遂にただ歌い続けるということをアイデンティティにしてしまった。
まずアイドルアルバムとして素晴らしい。マニフェストを掲げる1曲目から、夏フェスや夕暮れなどのライブシーンを意識させる中盤、そこからギアを入れて歌をメッセージに変えていく終盤。短いながら、普段の彼らのライブのセットリストを見るようで、円熟味すら感じさせる。

リード曲でもありラストを飾る「僕らはここにいる」が傑作。アイドルが"手の届かないもの"から、"会いに行けるもの"に変わり、テレビで観る"みんな"のものから"僕ら"のものになるにつれて、ソロアイドルも少なくなりグループアイドルばかりになった。そんなアイドルブームの中でも、はじめから終わりまで変わらずおんなじメンバーで駆け抜けることは殆どない。見ていた夢も、叶えた夢も、挫折した夢も、もしかしたら最初は無理矢理に見ていた夢もあるかもしれない。出会った人も先に倒れた人もいるだろう。でも、それでも選択を繰り返して、誰一人いなくならずに同じ場所に立っている。ピンチになるといつも助けてくれる、戦隊もののヒーローみたいに立っている。でもそのヒーローは、おんなじ星を目指して集まった、仲の良いキラキラした同士たちじゃなくて、好きなものも服の趣味もバラバラで、ボロボロになりながらもしかしたら分かり合えないままそれでも立っている"アンチヒーロー"なのだ。『THE BRJ』は、そんなアンチヒーローの決意を歌った、コンセプト・アルバムだ。発売から1年ほど経ち、更にグループや彼らを取り巻く状況は変わったけれど、アルバムで歌われているものはなお色褪せずにその強度を増したように思える。もし"ここ"の場所がそこから、別のどこかに変わったとしても。大人になる前の一瞬のその季節の想いは、今も自分のここにはっきりと伝わっている。

 

 

1.何度でも
2.首ったけエンジョイサマー!
3.スパイラル
4.アンチヒーロー
5.僕らはここにいる

 


ベイビーレイズJAPAN「僕らはここにいる」【日比谷野音2018】

 

 

THE BRJ  初回盤

THE BRJ 初回盤

 

 

 

 

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