【音楽】3月31日坂本真綾好きな曲ランキング
たまにはこういう意味のないエントリーも。
坂本真綾さんが好きです。特にここ数年は坂本真綾さんという人の音楽と一緒に生きてきました。彼女と彼女の音楽は私にとって時に宗教であり、時に哲学であり、生活であり、憧れであって、その日の天候や、季節や、体調や、仕事や、人間関係によって聴こえ方も響き方も違います。今日の私が好きな彼女の音楽と、明日の私が好きな彼女の音楽は違います。ここから並べるのは今日の私が好きな彼女の音楽です。それでは、行きましょう。
10.デコボコマーチ(隊列は君に続く) (21thシングル『モワザンワーズ』収録)
初めての恋は小鳥のように笑い 孤独はうつむいて
知りたかったことは 知りたくなかったことのいつも隣にいて
双子のように 同じだけ愛してほしいと私に言った
彼女の詞にある『孤独』というキーワード。けれど、その孤独を避けるのではなく、逃げるのではなく、坂本真綾は、他の色々なことと同じように向き合います。泣き虫もかなしみも喜びも、隊列組んで歩いていこうよって歌です。
9.eternal return (7thアルバム『You can't catch me』収録)
『You can't catch me』の1曲目を飾る疾走感あふれるナンバー。この曲のキーワードは「諦めたいのに 何度も何度も手を伸ばす」というところ。
8.猫背(『シングルコレクション+ ミツバチ』収録)
作詞岩里祐穂×作曲菅野よう子×のゴールデンコンビによる名曲。個人的にチャットモンチーの「ツマサキ」と対な気持ちで聴いています。
7.ポケットを空にして(1stアルバム『グレープフルーツ』収録)
ライブのラスト定番の曲。私の人生のテーマ。
「風が変われば僕の道さえ少しはましになるだろう」って気持ちで生きています。
6.シンガーソングライター(8thアルバム『シンガーソングライター』収録)
呼吸はメロディ かかとでリズムを それだけでもう音楽
フォロワーさんが歌うのを最近良く聴いたので、大好きになってしまいました。坂本真綾が好き、って言うと「声優さん?」みたいに言われることが多くて、勿論それは正しいのだけれども。私は彼女と歌というものの距離が、こんなふうに近いから、好きです。
5.うちゅうひこうしのうた(4thアルバム『少年アリス』収録)
これも同じく最近好き。小さい頃から憧れている無形の世界っていうものがあるならば、それは例えば、一倉宏(うちゅうひこうしのうたの作詞者)の詞世界のようなものなんじゃないかと思います 。
4.Gift(『シングルコレクション+ハチポチ』収録)
初期のナンバー。「ぼくらから夢奪えば さまよえる未来のクズになる」という一節が最近刺さりまくっています。
3.僕たちが恋をする理由(2ndミニアルバム『30minutes night flight』収録)
私は冬が好きです。それはオリオン星が見えるからかも知れませんし、風が冷たいからかもしれません。ともかく、冬の夜の下あるきながらこの曲を聴いていたら、なぜかふっと涙が出てきてしまいました。私が冬を好きなのは、寒くてとても寂しくなるからで、寂しいってってことは誰かのことを考えることで、そんなふうに一人で歩いている人たちは夜空を見上げながらめいめい誰かのこと考えながら、寂しく歩いています。だけど街には不釣り合いにクリスマスソングが流れていて、それがなおのこと寂しくさせていいです。冬が終わってしまいます。
そんなふうに街を歩いていると、なんだかそういうものに、とてつもなく敵わない気がするんですよね。私は坂本真綾が坂本真綾である気高さがずっと好きです。
「君の哲学に触れるとき 一番好きな自分になる」というのは、本当にそうだなと思います。
2.I.D.(2ndアルバム『DIVE』収録)
一番好きな曲です。(オールタイム)「I.D.」は彼女が自分の足で、小さくてあどけないけれど気高い一歩を、踏み出した曲だと思っています。私はこの詞を書いたときの彼女より長く生きているけれど、”こんなに自由で” ”こんなに確かな” 自分とまだ向き合えていません。すぐそこに居るのだけれど、まだあの空へと踏み出すには時間がかかるみたい。けれど、何かの節目に、いつもこの曲を聴いて、自分の足元を見つめ直しています。
1.Driving in the silence(3rdミニアルバム『Driving in the silence』収録)
君を好きになることは
自分を好きになること
自分を好きになることは
世界を好きになること
冬を歌った名盤、『Driving in the silence』の1曲目であり表題曲。「I.D.」も「eternal return」も好きなので1曲目が好きなのかな。この曲は、こんな歌い出しで始まります。私は自分をすきになれないので、もしかしたら、ちゃんと誰かを好きになったことはないのかも。この曲は、短い曲なのですが、この歌詞が、ここに連結します。
静寂を滑る ハンドルを握る
永遠に続く 孤独を握ってる
「君」を好きになって「世界」まで好きになっても、そこにあるのは「静寂」と「孤独」です。坂本真綾の詞には、いつも孤独がついて回ります。しかし彼女はやはり孤独を嫌いません。
でも隣にある
君の鼓動 細胞 存在
ただそこにいる
君の気配 輪郭 存在
先程の「僕たちが恋をする理由」と同じように、「孤独」の隣にあるのは悲しみなどではなく、「君の存在」なのです。冬を歌うアルバムがこの曲で幕を開けるのは素晴らしい。
ということで、今日の私の好きな曲を選んでみました。もう4月になります、冬も終わってしまいます。寂しい。そんな風に、また明日も坂本真綾を聞きます。
坂本真綾さん、お誕生日おめでとうございます。