世界の魔法について

それと、あとほんの少しのいくつか

【音楽】私とSMAP。

一番最初に聴いた音楽を覚えているだろうか。


考えてみるけど、どうもわからない。「ヘルプ」だったのか「イエローサブマリン」だったのか、「シング」だったのか「トップ・オブ・ザ・ワールド」だったのか。「真夏の果実」だったのかもしれないし「いとしのエリー」だったのかもしれないし「ルージュの伝言」だったのかもしれない。もしくは童謡やディズニーの曲だったのかもしれない。なんてことないCMソングかもしれない。
じゃあ、一番最初に好きになったアーティストってなんだろう。というか、歌ひとつひとつに名前がついていて、それを歌っている人がいるなんてわかったのはいつだっただろうか。多分、私が一番最初に覚えたアーティストは「SMAP」だったと思う。
誰が好きだったなんて覚えてないけど、多分、気付いた時にはもう森くんは居なかったと思う。なんの曲を聴いていたかも覚えてないけど「夜空ノムコウ」は多分好きだったと思う。彼らはもう、きっとトップアーティストだったのだろう。
アンパンマンか何かのゆび人形に、メンバーの名前をつけていた。やきそばパンまんは「キムタク」、ハンバーガーキッドだっけ?彼は「なかいくん」あとなんだっけ「くさなぎくん」はしょくぱんまん。「しんごくん」と「いながきくん」が何だったかは忘れてしまった。5人でSMAPってことにしていた。
初めてリピートしたCDは、「らいおんハート」だった。我が家はシングルでMDを作っていたから、2曲目は「オレンジ」ではなくて「慎吾ママのおはロック」だった。幼稚園の友達に言ったら、ちがう、と言われた気がする。勿論、野島伸司の名前も小西康陽の名前も知らなかった。マヨネーズを吸うのに憧れていた。歌が上手いっていうのも何かわからなかったから、中居くんの歌だって気にならなかった。「しんごくんがいちばんうまい?」って聞いたら「どうだろう?上手くはないんじゃない?キムタクが一番マシかも」みたいなことを言われた。キムタクの歌い方が一番嫌いだった。きっと、普段と声が違うからだ。
小学校3年生くらいの時に「世界にひとつだけの花」が大ヒットした。少し特別な出来事のように騒いでいたけれど、私にはそんなことはなかった。一番ってなんだかわからないけど、ずっとSMAPが一番って思っていたからだ。それは、一番好きっていう意味じゃない。多分、好きなだけだったら、SMAPよりKinKi Kidsのほうが好きだった。キムタクより光一のほうが好きだった。でも、物心がついて、なんとなく一番すごいアーティストはSMAPだって思っていたし、芸能界?っていうところでもSMAPが一番すごいって思っていた。大御所なんてわからなかった。私にとっては一番古くからいるのはSMAPなのだ。知らないのはいないみたいなものだ。
「Bang!Bang!バカンス」が出た時は心配になった。世界ツアーだかなんだかよくわからないけど、そういうニュースがやっていたのかな?そんなに規模が大きなものじゃないと思うんだけど、それをみて「SMAPはもっともっとかっこいいんだ、これを見ただけでSMAPだなんて思わないでほしい」なんて勝手に思っていた。歌詞は面白いしげらげら笑っていたんだけど、かっこいいSMAPが見たかったんだと思う。
小学校高学年くらいになると、自分で色んな音楽を借りてくるようになる。そうすると親に聞かれた。「それ、どんな音楽?」だからオレンジレンジのCDを流しながら私は答えた。「この低いところを歌ってる人が、キムタクみたいなもん!」
小さな頃は、今みたいに夜更かしもしないで9時には寝る良い子だったから、たまに夜起きているとやっている憧れのテレビが「SMAP×SMAP」だった。子供が寝ている時間に起きると大人たちはそれをみてゲラゲラ笑っていた。怖い夢をみて泣きながらリビングに行くと中居くんがふざけた格好をしてセットを突き破っている。世の中で一番楽しいテレビに思えた。 
Joy!!(レモンイエロー)

Joy!!(レモンイエロー)

 

中学生になり、色んな音楽を聴くようになって、自然と彼らの曲を聴くことはなくなっていった。あんなに見たかったスマスマも、わざわざ見ることは結局あんまりなかった。MDは使わなくなり、よっぽどのことがないと聴くことはなくなった。SMAPの曲は、テレビの中だけで流れる音楽になった。色んなことを知って、小さな私がSMAPに抱いていた無敵感みたいなものも薄れていった。結局、SMAPのアルバムは一枚ももっていない。

だけど、それでも私にとってSMAPは特別だった。知らない曲なんて山ほどあるけど、いつ新曲がでたとか知らないけど、キムタクのドラマなんて観てなかったりするけど、私にとってSMAPは特別だった。クリスマスになると頭に流れるクリスマスソングと共に、変なことをしているSMAPとさんまの姿が浮かぶ。一番好きな曲を聴かれたら、なんだかんだ考えて、SMAPの「JOY‼︎」を答えるようにしている。歌そのものも最高だけど、楽しそうに踊るSMAPそのものがとても好きだ。全然ちゃんと聴いたりしていないけど、私はSMAPをとても大好きなのだ。
 
つまり、私にとってSMAPは、物心ついた時からそこにある、気づいたらもうそこにあった、空気や水や、母親のようなものなのだ。SMAPが歌って踊ってテレビに出ているということは、太陽が東から昇って西へ沈むくらい当たり前のことなのだ。ずっと見ていたり、追いかけたり興味深く観察したりしなくたって、SMAPが普通に在ることは、私にとってただの当たり前のことなのだ。 
SMAPがなくなってしまうと言われたら、かなしいのだろうか。せつないのだろうか。わからない。だって、そこにあるのが当たり前なのだから。無くなるはずがないのだから。無くなってしまうかもしれないってことを、考えても見なかったのだから。もしSMAPがなくなってしまったら、自分が普通だと思っていたことが、自分にとっての当たり前が、常識が、崩壊してしまうってことになる。そんなの、衝撃でしかない。そんなことってあるのだろうか。
明日からは太陽が西から昇ってきても、私はちっとも驚かないだろう。

【音楽】上半期ベスト3

ごめんなさい。今年もそんなに聴いてないです。

 

上半期ベストアルバム

3.COSMIC EXPLORER - Perfume

Cosmic Explorer

Cosmic Explorer

 

 

Baby Face

Baby Face

  • Perfume
  • エレクトロニック
  • ¥250

 

 

2.心の中の色紙 - AL

心の中の色紙

心の中の色紙

 

 

HAPPY BIRTHDAY

HAPPY BIRTHDAY

  • AL
  • J-Pop
  • ¥250

 

 

1.アワー・ソングス - アイドルネッサンス

アワー・ソングス

アワー・ソングス

 

 

Yeah! Yeah! Yeah!

Yeah! Yeah! Yeah!

 

 

上半期ベストトラック

3.青い吐息のように - フラワーカンパニーズ 

青い吐息のように

青い吐息のように

 

 

2.心の中の色紙 - AL

心の中の色紙

心の中の色紙

  • AL
  • J-Pop
  • ¥250

 

 

1.愛してる.com - 大森靖子

愛してる.com

愛してる.com

 

とかいう、あんまり意味のない。

今日でTwitter6年らしいです。イエーイ。

 

 

【音楽】私なりの2015年ベストトラック11

そろそろ昨年を振り返る企画は1月で終わりにしないとね。文中のリンクは関連曲やアルバムの表題曲に飛びますので、気になったらそちらも。私なりの2015年ベストトラック11曲です。

 

 

11.STAR TRAIN - Perfume

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STAR TRAIN

STAR TRAIN

  • Perfume
  • エレクトロニック
  • ¥250
 Pefumeをみて、見てきた人には最高に響く曲なんじゃないでしょうか。理屈でもないし、小細工も何もないです。色んな扉を開けてくれたのはPerfumeです。これからも。
 
 

10.シュガーソングとビターステップ - UNISON SQUAR GARDEN

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なにをもって、最近のバンドとするかはわかりませんが、最近のバンドはあんまり好きじゃないんです。でもこんなんずるい!踊ってまう! 

 

 

9.あなたを保つもの - 坂本真綾コーネリアス

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あなたを保つもの

あなたを保つもの

コーネリアス坂本慎太郎、そして坂本真綾。「うで ゆび あし つめ……」そうだ、これはラブソングだ。

 

 

8.クラクションベイビーインブルー - ふくろうず

クラクションベイビーインブルー

クラクションベイビーインブルー

  • ふくろうず
  • J-Pop
  • ¥250

 ふくろうずは常に面白くて、新しくもないけど新しいことをのんびりとやってるのが好きで、昨年出した「ベイビーインブルー」もそんなアルバム。でもいっつも変わらなくて胸を締め付けて何度もスピーカーをぐるぐるする内田さん節がある。「クラクションベイビーインブルー」はそんな曲。

 
 

7.ありふれた言葉 - きのこ帝国

ありふれた言葉

ありふれた言葉

  • きのこ帝国
  • ロック
  • ¥250

 これも動画がなかった。「猫とアレルギー」で新しく踏み込んだきのこ帝国の1曲。別にありふれた歌だし、歌詞もありふれていて特別な曲ではない。だけど、「あいつをどうやって殺してやろうか」とか歌っていた人がこう歌えるようになったっていうことがたまらなく愛おしい。

 

 

6.シルエット - アイドルネッサンス

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シルエット

シルエット

 1950年代から2010年代までの名曲をリビルドしていくアイドル、アイドルネッサンス。歌われる曲はただのカバーであって、ただのカバーではない。12月に発売されたシングルの「Funny Bunny」(the pillows)の中のKANA-BOONのカバー。アイドルが歌うと何がいいかというと、青春の真っただなかの瞬間の曲になること。あとはこれはライブでないとわかりづらいけど、ダンスという身体表現とロックが結びつくこと。もう1曲のカップリングの「Music Lovers」(Jerry Lee Phantom)と表題曲合わせて、2015年のベストシングルです。

 
 

5.THE RAIN - Salyu

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THE RAIN

THE RAIN

 2015年は個人的に歌声というものを追い求めた年だった気がする。上手いだけでは惹かれず、下手でも涙を流したりする。でも一重に感情といったわけではない。歌の中に何かが棲むひとがほんの少し存在する。そう思った1年だった。Salyuはそういうシンガーの数少ない一人だろう。Salyuのうたは得体のしれない何かを受け取って、どこまでもどこまでも伸びていく。早く生で聴きたい1曲。

 

 

4.アジテーター - クラムボン

アジテーター

アジテーター

 クラムボンの昨年出した名盤、「triology」の中でも、1番好きな1曲。昨年は例年よりも自分がアルバムや新譜を聞けなかった。でも、「アジテーター」のおかげで、2015年の音楽も、きっと最高だったんだろうなって思わせてくれる。昨年の音楽のイメージは、素晴らしくて最高ってことになってる。

 

 

3.恋する感覚 - アイドルネッサンス

恋する感覚

恋する感覚

我慢できずにアイドルネッサンスをもう1曲。2015年アイドル楽曲大賞3位、小出祐介楽曲大賞1位の「YOU」(大江千里)のカップリング曲。そしてこれはその小出さんのBase Ball Bearのカバー。表題曲も素晴らしいけどこちらは完全に自分たちのものにしてしまっている。というか1度聞くと、この曲をアイドルが歌わずして誰が歌うのだろうと思う。アイドル、という存在であることも勿論、ハモリとフォーメーション、そして女の子の表情はここまでおそろしい。

 

 

2.夜明けBrand New Days - ベイビーレイズJAPAN

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音楽好きの中でも、ももクロあたりからアイドルが他とジャンル分けせずに語られるようになってきた。でも、そこで語られるのは従来型のアイドル楽曲として質が高いものか、もしくは発想として面白いギミック的なものか。でもアイドルはそれだけじゃない。自分たちがロックバンドの激しい演奏に揺さぶられたり、パンクバンドの演奏とともに踊り狂ったりしたように、色眼鏡なしで単純にステージを観たときに、ものすごいものが横たわっているのを見逃してはないだろうか。付加価値もギミックもサブカルもジャージャーもいらなくて、熱量とほんの少しのストーリーだけあれば、まだまだ面白いものがそこにはある。昨年の個人的(アイドル)楽曲大賞。

 
 

1.もんだいガール - きゃりーぱみゅぱみゅ

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もんだいガール

もんだいガール

 2015年はアンセムがないらしい。本当か?って考えたとき、自分の頭にに浮かんだのはこの曲だった。2015年の象徴。わたしもんだいガール。

 

 

 

2015年振り返る系、他の記事も良かったら。ではまた。

 

yama51aqua.hatenablog.com

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